コンクリート診断士

【コンクリート診断士】電気化学的測定について 分極抵抗法と電気抵抗法とは?

こんにちは!

今回は分極抵抗法と電気抵抗法についてまとめてみます。

最後に問題もあるので、良ければ解いてみてください。

それではいってみましょう!

電気化学的測定法とは?

鋼材の腐食に関する自然電位法、分極抵抗法、電気抵抗法のことを、電気化学的測定と総称されています。いずれも腐食ひびわれが発生する以前の段階に適用するのが有効であるとされています。

それぞれの特徴を比較すると下記のようになります。

自然電位法:鋼材の腐食によって変化する鋼材表面の電位から、鋼材の腐食の可能性を評価します。自然電位が卑であるほど、腐食の可能性が高い

分極抵抗法:コンクリート表面と内部の鋼材の間に微弱な電流または電位差を負荷したときに生じる電位または電流変化量から鋼材の腐食速度を評価します。分極抵抗が小さいほど、腐食速度が大きい

電気抵抗法:かぶりコンクリートの電気抵抗から、その腐食性および鋼材の腐食進行のしやすさを評価します。比抵抗が小さいほど、腐食性が大きい

鋼材の腐食速度を支配する要因は、①酸素の供給量、②水分の存在状況、③コンクリートの電気抵抗の3つです。

鋼材の腐食とは、電荷(電子やイオン)の移動を伴う電気化学的反応のことです。これらの電子やイオンの流れが腐食電流であり、腐食反応速度を表しています。

分極抵抗法とは?

分極抵抗法とは、鉄筋の分極抵抗腐食電流密度)を測定する方法のことです。内部鉄筋に微弱な電流、または電位差を負荷し、腐食速度を求めます。

主に次のような特徴があります。

・分極抵抗が大きいほど鉄筋の腐食速度が小さい

・代表的な測定方法は、交流インピーダンス法

・コンクリート表面が非常に乾燥し、電気的に絶縁に近い場合や、コンクリート表面が常に水で覆われている場合には適用できない

・コンクリート表面に塗装等の絶縁材料が被覆されている場合鉄筋がコーティングされている場合には適用できない

迷走電流が存在している場所や、強い磁場が作用している場所では測定不能

電気抵抗法とは?

電気抵抗法は、かぶりコンクリートの電気抵抗を測定する方法のことです。

鉄筋の腐食しやすさを推定します。

主に次のような特徴があります。

・電気抵抗が大きいコンクリートほど鉄筋の腐食が生じにくい

・代表的な測定方法は、四点電極法

・電気抵抗は、コンクリートの組成、細孔構造、含水量、塩分含有量に依存する

比抵抗はコンクリートが湿潤であるほど小さい

・コンクリート中の鉄筋は比抵抗が小さいほど腐食しやすい

問題

それでは、最後に次の問題を解いてみましょう。

電気抵抗法を用いた鉄筋腐食の測定に関する次の記述について、適当か不適当か選択してください。

「測定の結果、コンクリートの電気抵抗(比抵抗)が大きかったので、鉄筋の腐食状態は小さいと判断した」

答えは下にスクロールしてください。

 

正解は不適当です。

電気抵抗法では、鉄筋の腐食しやすさを評価することはできますが、鉄筋そのものの腐食状態を直接表すことはできません。

それでは、今回は以上になります。

最後までお読みいただき、ありがとうございました。