コンクリート診断士

【コンクリート診断士】DEFとは?ASRとの違いや特徴について

今回は、DEFについてまとめてみようと思います。

DEFとは?

DEFとは、内在硫酸塩によるコンクリートの膨張劣化のことです。エトリンガイトの遅れ破壊ともいいます。

竣工後、数年以上経過して発生することが多く、膨張性のひびわれで、見た目はASRによく似ています

発生しやすい条件

発生しやすい条件として、次のことが挙げられます。

・高温(70℃以上

水分の供給がある

アルカリ量を多く含有している

エトリンガイトは、コンクリート中に含まれるアルカリが多いほど、温度条件が高いほど溶解度が上昇するため、DEFの発生確率が高くなる

DEFとASRの発生条件の違い

ASRとDEFの相違点を下記の表にまとめてみました。

条件 ASR DEF
反応性骨材
アルカリ量
硫酸塩
蒸気養生
水分の供給
膨張量の目安 0.1% 1%

DEFの膨張量はASRより大きいとされています

問題

それでは、最後に下記の○×問題を解いてみましょう。

「DEFによる異常なひびわれは、よく乾燥した環境にあり、アルカリを多く含有するセメントを用いた蒸気養生したコンクリート製品に多く見られ、その対策としては高炉スラグ微粉末などの混和材の利用が提案されている」

○か×か。

答えは下にスクロールしてください。

 

答えは×です。

「よく乾燥した環境」という部分のみ間違っていて、正しくは「水分の供給が十分な環境」という文言が入ります。

今回は以上になります。

ありがとうございました。